ディープスカイ撮影や観測データにおけるスタックエラー、デベイヤー失敗、プレートソルブエラー、フィルタータグ欠落の対処法。
N.I.N.A.、ASIAIR、KStars/Ekos、天文台の自作システムなど、どの撮影環境でもメタデータ欠落による処理障害は頻繁に発生します:
カラーCMOSカメラ(OSC)では BAYERPAT(例: RGGB、BGGR)が必須です。欠落していると、SirilやPixInsightでデベイヤーした際に白黒化や色反転が発生します。
BAYERPAT キーワードを追加または修正します。ASTAPやASTROMETRY.NETは、望遠鏡の焦点距離(FOCALLEN)やピクセルサイズ(PIXSIZE)が0や不正値だと画角を推定できず失敗します。
LRGBやナローバンド撮影で FILTER タグが抜けると、自動スタックツールがHαデータを輝度(Luminance)や赤チャンネルと混同します。
Ha 3nm, OIII)を付与します。シグマクリッピングなどで露出時間を加重平均する際、値が不正だとS/N比の計算が破綻します。
ブラウザ上で直感的に安全に修復を行う手順です:
対象のファイルをブラウザに読み込ませます。処理は端末内のメモリ上でのみ行われます:
テーブル上で値を編集します。80桁の規格違反を気にすることなく安全に変更できます:
効率化のヒント:上部の Quick Helpers ボタン(+ OBJECT、+ EXPTIME、+ FILTER、+ BAYERPAT、+ GAIN)をクリックすると、標準キー名と推奨データ型が自動入力されます。
IAUおよびNASAのガイドラインに準拠するための主要キーワード一覧です:
| FITS キーワード | データ型 | 推奨標準値の例 | 科学的意味と機能説明 |
|---|---|---|---|
SIMPLE |
Boolean | T |
標準FITS規格に準拠しているかを示します。先頭カードである必要があります。 |
BITPIX |
Integer | 16 / -32 |
1画素あたりのビット深度(16 = 符号付き/符号なし短整数、-32 = 単精度浮動小数点)。 |
NAXIS |
Integer | 2 (または 3) |
座標軸の数(2は2次元画像、3はデータキューブまたはカラーRGB配列)。 |
OBJECT |
String | 'M42 Orion' |
対象天体名。カタログ管理やアーカイブ検索用。 |
EXPTIME |
Float / Number | 300.0 |
フレームの合計露出時間(秒単位)。 |
FILTER |
String | 'Ha', 'OIII' |
撮影に使用された光学フィルター名。 |
BAYERPAT |
String | 'RGGB' / 'BGGR' |
カラーフィルターアレイの配列パターン。デベイヤー処理に必須。 |
FOCALLEN |
Float / Number | 800.0 |
望遠鏡やレンズの有効焦点距離(ミリメートル、mm)。 |
PIXSIZE |
Float / Number | 3.76 |
センサー画素の物理的ピッチ(マイクロメートル、μm)。 |
GAIN |
Integer / Float | 100 |
撮影時のカメラセンサーのゲイン設定値。 |